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Peak Separation ソフトウェア - 多層膜のコンポーネントを簡単に識別

テスト条件

異なるポリエチレンを含む多層膜を、DSC 214Polyma を用いて、-20℃から150℃の間で5 K/分から500 K/分までの異なる加熱速度で測定した。各加熱の開始時の熱履歴が全く同じになるように、各加熱の間に20K/分の制御速度で試料を冷却した。

テスト結果

DSC曲線を図1と2に示す。図1のすべてのセグメント(加熱速度5~50K/分)で検出された二重ピークは、ポリエチレンの融解に関連している。

1) 異なる加熱速度(5~50K/min)でのPE多層膜の測定
2) 100~500K/minの間で加熱速度を変えたPE多層膜の測定

すなわち、5 K/分の測定では110.2℃で決定された最初のピークが、50 K/分の測定では113.1℃にシフトしている(図1、紫と赤の曲線)。さらに、その影響は高さ、幅ともに顕著である。

図2は、加熱速度がピークの分解能にも影響することを示している。50K/min以下の測定では、よく分離された2つのピークが評価できるのに対し、100K/minと200K/minの測定では、最初の成分の存在は、曲線の肩によってのみ示される。さらに高い加熱速度(300、400、500 K/min)では、単一のピークのみが検出された。5 K/minの測定で検出された2つのピークを分離するために、NETZSCH Peak Separation Advanced Softwareを使用した。図3は、測定されたダブルピーク(点線の曲線)と、およそ110℃(緑色の曲線)、115℃(青色の曲線)、120℃(オレンジ色の曲線)に極大値を持つ、2つではなく3つの異なるピークの重なりとの相関が優れていることを示している。これらの3つの曲線は、おそらく異なるタイプのポリエチレンの融解によるものであろう。

3)Peak Separation ソフトウェアを使用し、5K/min で測定、相関係数 > 0.999

結論

DSCで使用される加熱速度は、検出される融解ピークに2つの方法で影響を与えます。加熱速度を上げると熱効果が大きくなるのに対し、加熱速度を下げるとこれらの効果がよりよく分離されます。NETZSCH Peak Separation ソフトウェアと組み合わせて低い加熱速度を使用することにより、多層膜の異なる成分を識別することができます。