LFA法の原理

レーザーあるいはライトフラッシュ法は、1961年のParker等の研究にまで遡ります。

測定の実行は、まず、平行面を持つ試料の下面(Fig. 1参照)を、短いエネルギーパルスで加熱します。結果として、試料上面の温度が変化し、これを赤外線検出器で測定します。典型的な信号をFig.2(赤線)に示します。試料の熱拡散率が高いほど、信号は急激に上昇します。

a: 熱拡散率
ρ: 密度
cp: 比熱
λ: 熱伝導率
T:  温度

 ハーフタイム(t1/2、信号高さが半分になるまでの経過時間)と試料厚みを使って、熱拡散率(a)と最終的には熱伝導率(λ)を、Fig.2 の式によって計算することができます。さらに、固体の比熱(cp) を、信号高さ(ΔTmax)を参照試料の信号高さと比較することにより、解析することができます。

LFAによる解析は、一般的にGHP(保護熱板法)、HFM(ヒートフローメーター) による熱伝導率測定に較べて、はるかに短時間での測定が可能です。